私が下関市長時代、くじらに関して大変お世話になった恩人がおられます。
その一人が長門市の南野市長です。年は私より一回りくらい上ですが、下関・長門くじら連携という全国にない取り組みを行いました、弟のように可愛がって頂きました。今回はその南野市長のお話です。くじらつながりで始まった二人の交際でしたが、産業経済、特に南野市長は鮮魚仲卸人組合長、私は卸売市場出身ということで馬が合いました。私が子供時代、長門市は正明市と呼ばれていました。下関から父の生家のある萩市までSL機関車で各駅停車、3時間くらいかかっていました。正明市まで来ると萩は近いのですが、その駅で食べたアイスクリン(アイスクリームとかき氷を合わせたような氷菓子です)の味が忘れられないと話しましたら、南野市長は若いときに良く食べた下関駅のうどんが忘れられないと言っていました。新しい消防局を下関市岬之町に建設する時に美祢市、長門市で広域消防救急をやりましょうと投げかけました。美祢市は当初から参加でしたが長門市の市長は乗り気でしたが諸般の事情で遅れ、最近になって統一化されました。南野市長には長門市の場所は空けて待っていますと伝えました。場所の確保が出来ていたのでスムーズに事業が進んだと関係者から聞いています。IWC国際捕鯨委員会総会へ一緒に行きましょうと楽しみにしていましたが任期途中で病のため逝去されました。現在、長門市では子息が市議会議長をされています。
その南野市長に下関・長門くじら連携を提案しました。
下関海響館では施設が狭いのでイルカの繁殖が難しいので、長門市の湯谷湾や養殖場跡地を活用してイルカの繁殖施設を整備するのです。
施設の有効活用、イルカビジネスとイルカセラピーについても提案しました。
イルカセラピーとは正式にはDolphin Assisted Therapy(DAT)と呼ばれ、イルカとの触れ合いを通じて心身の改善を目指す補助療法です。英語の直訳はイルカによる薬や手術に頼らないお手伝いです。1970年代にアメリカの心理学者らによって体系化されました。
イルカと一緒に泳ぐ、触れる、なでる、ボール遊びや合図出し等です。研究では情緒の安定、コミュニケーション意慾の向上、集中力・自己肯定感の改善等が挙げられます。特に代表的な施設はアメリカにあります。自閉症、発達障害、知的障害、PTSD(心理的外傷後ストレス、うつ病、高齢者の認知機能ケア等に効果があります。我が国では、もとぶ元気村(沖縄)、高知県室戸市、静岡県下田市に体験施設があります。プログラムでは宿泊施設が必要なので湯本温泉と連携すれば地域おこしにもなります。南野市長は大変乗り気で調査を始めようとする時の不幸な出来事でした。その後私も下関市長を辞職し、構想は未実現です。下関市と長門市ではくじら連携の協議会を設置し共同事業を行っています。長門市の古式捕鯨、近代捕鯨発祥の地、下関市の近代捕鯨発展の歴史など、両市の連携は日本では一番と市長時代、各地を回って実感しました。下関くじら食文化を守る会会長として長門市で話を頼まれた時には、本日の話をさせていただき、イルカセラピーも提案しています。